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幕内 恵三
放射線利用における最近の進歩, p.87 - 100, 2000/06
高分子材料の放射線加工について解説した。取り上げたトピックスは、橋かけ、分解、硬化、重合、グラフト重合である。最初に放射線高分子化学反応を説明した。放射線橋かけの応用では、電線・ケーブル、タイヤ、発泡プラスチック、熱収縮チューブ、超耐熱繊維、ハイドロゲル、放射線加硫等の実用化例を紹介した。放射線分解では、セルロースや多糖類の最新の情報を紹介した。放射線グラフト重合と放射線硬化では、競争技術について触れた。放射線重合では、カチオン重合性モノマーの高線量率電子線乳化重合への期待を述べた。
吉井 文男
コンバーテック, 28(3), p.5 - 9, 2000/03
ポリ(-カプロラクトン)(PCL)を主成分とする生分解性ポリマーの放射線橋かけによる耐熱性と加工性の向上及びアルギン酸ソーダの分解挙動について述べる。(1)ポリ(-カプロラクトン)が過冷却照射において高い橋かけを示し、100でも融解しない耐熱性を保持する。(2)生分解性ポリマーの加工性を向上させるため、室温で30kGyの照射を行うと、溶融粘度が増し、高速でフィルム成形ができ、発泡体成形も可能になる。(3)橋かけ構造を導入しても生分解性は変わらず、コンポスト化処理できる。(4)多糖類に放射線を照射すると分解が起こる。アルギン酸ソーダについて、固体と水溶液照射の分解挙動を比較し、低分子化したものはイネの生長促進に有効である。
吉井 文男
放射線と産業, (82), p.26 - 30, 1999/06
生分解性ポリマーであるポリカプロラクトン(PCL,融点60C)は耐熱性が低く、加工性に乏しいため、実用化がおくれている。これらを放射線により改善した。耐熱性はPCLを過冷却照射により向上した。加工性はPCLを室温で1530kGy照射を行うことにより溶融張力が増し、発泡体やフィルム成形が高速で行えるようになった。本稿では、これらの基礎的結果とそれらをもとに農業分野への応用の可能性を述べた。
幕内 恵三
ポリマーダイジェスト, 51(3), p.81 - 98, 1999/03
放射線加工のなかでもっとも実用化の進んでいるプラスチックの放射線橋かけについて、応用の基礎となるプラスチックの放射線橋かけによる物性変化をレビューし、次いで放射線橋かけの御三家といえる電線・ケーブル、発泡体、熱収縮チューブの現状をまとめ、放射線橋かけによるプラスチックの物性変化では、実用上重要な機械的性質、熱的性質、電気的性質、化学的性質などの変化を解説した。各分野の現状及び動向を見た後、リサイクルできる橋かけ製品の開発と生分解性プラスチックの放射線橋かけについて将来を展望した。
Darwis, D.*; 西村 健二*; 三友 宏志*; 吉井 文男
Journal of Applied Polymer Science, 74(7), p.1815 - 1820, 1999/00
被引用回数:13生分解性のポリカプロラクトン(PCL)をペレット状態で照射すると分枝構造が導入され、加工性が改善できた。分枝構造の生成は、10kGyの低線量照射により分子量が増大し、溶融粘度の上昇から明らかである。分枝構造は、PCL分子鎖の絡み合いを引き起し、融点以上の粘弾性や伸長粘度を著しく改善した。これが発泡に有効で30kGy照射したものは25倍もの蜂巣状の発泡体ができた。未照射PCLは伸長粘度が小さいため発泡体にはならない。発泡体は薄い皮膜から成っているため、発泡前のシートよりも酵素分解が起きやすかった。
K.Bahari*; 三友 宏志*; 円城寺 太郎*; 吉井 文男; 幕内 恵三
Polym. Degrad. Stab., 62, p.551 - 557, 1998/00
電子線照射により橋かけしたポリブチレンサクシネート(ビオノーレ)の発泡体への応用とその生分解性を調べた。ビオノーレの橋かけは100kGyから開始し、40%のゲル分解を得るには、400kGyと高い線量を要した。しかし、発泡にはゲル分率が2~5%で十分な溶融粘度が得られた。発泡体は、独立気泡で、気泡の大きさは、発泡剤の濃度と発泡時間に著しく影響される。発泡体の酵素及び土中での生分解性は、発泡前のシートよりも早い。これは気泡が薄い膜で包まれているため、微生物が発泡体の内部へ侵入しやすいためと考えられる。
嘉悦 勲; 伊藤 彰彦; 相根 典男*
J.Appl.Polym.Sci., 17(9), p.2743 - 2752, 1973/09
被引用回数:3二成分混合系放射線固相重合の応用研究としてアクリル系単量体と非重合性固体との二成分混合系の共晶を放射線固相重合せしめ、これを後加熱して発泡体を生成させる研究を行った。その結果アクリルアミドとイタコン酸・マロン酸・尿素等との二成分混合系を照射して重合せしめたのち160~200Cに加熱することによりポリアクリルアミド発泡体が生成する事実を見出した。さらに、系に水を加えた場合、たとえばアクリルアミド-イタコン酸-水、アクリルアミド-無水マレイン酸-尿素-水等の液相系を照射して放射線重合せしめたのち同様に加熱することにより、発泡倍率は増大し良好な発泡体が生成する事実を認めた。また、アクリル酸-尿素-水(液相系)を放射線重合せしめたのち加熱することによってもポリアクリル酸発泡体も得られた。発泡機構は非重合性成分を緊密一体に包含した重合体が加熱により軟化点以上に熱せられ、同時に非重合性成分がポリマーの軟化点に近い温度領域で分解して気体を発生し、重合体を膨張せしめるものと推定した。